今回はストレッチャー搬送の話です。
ストレッチャー搬送は、介護タクシーで使う機材のうち難易度が高いアイテムの一つです。
私がストレッチャー搬送で注意している点を挙げてみました。

ストレッチャーを扱う上での基本
ストレッチャーは、移乗および搬送の作業性をよくするため、寝台をおおよそ腰の高さにして扱うことが多いです。
結構な高さになるので、万が一にも寝台から落ちるようなことがあってはいけません。
ストレッチャーに利用者の方を乗せた状態では、サイドレールによる保護と安全ベルトを必ず施し、停めたまま離れる場合には車輪のロックが必須です。
また、保温への配慮も忘れてはいけません。
ストレッチャーが必要な方は、ご自分で動くことが難しい場合が多いので、適度な体温が保たれるように気を付ける必要があります。
ストレッチャー搬送の注意点(歩行時)
基本的にストレッチャーを必要としている方は、重症度の高い方が多いです。
例えばこんな方です。
・めまいやふらつきにより頭を持ち上げている状態がつらい
・体力・筋力が落ちて上体を起こすことが難しい
・腰や足を痛めて立つことができない
これらの方は、本当は少しも体を動かしたくないので、あらゆる負荷や刺激に対して敏感になっていることが多いです。
ちょっとした段差でも大きな衝撃に感じることがあるため、歩行時も地面の状態に気を付けなければなりません。
特に、車両に乗せる時には、段差による衝撃は避けられませんので、丁寧に作業する必要があります。
車両への積み込み
ストレッチャーを載せる時には、基本的に車両前方側に頭を向けて載せます。
主な理由は以下です。
・車両に載せる(or下ろす)時にも頭側が下がらないようにする
・車両後方部は振動が大きくなりやすいため、頭をなるべく振らないようにする
・万が一追突事故があった場合、頭部へのダメージを避ける
体調が悪い方は、車に乗って揺れを多く感じることで、より不快な状態になる可能性があります。
したがって、走行中はなるべく揺れない配慮が必要であり、高さが変えられるストレッチャーの場合には一番低くしておきます。
ストレッチャーが動かないように車輪を固定することは当然ですが、必要に応じて補助用の固定ベルトで固縛します。

ストレッチャー搬送の注意点(車両で搬送中)
ストレッチャーに乗っている方は、何か不都合が起こった場合でもご自分で体位を変えて回避することが難しく、その状態を放置しておくことで状況が悪化することになりかねません。
速度に注意して運転することはもちろんですが、車両の揺れやカーブでの遠心力で体位が変に崩れていないか、常に注意してみておく必要があります。
加えて、特に注意が必要なのは嘔吐です。よく知られたことですが、嘔吐した物がのどに詰まると窒息してしまいます。
したがって、私の場合、嘔吐の可能性が高いと思われる方の場合には、基本的にご家族に同乗していただき、ご本人の様子を見ていていただくようにしています。
どうしてもご家族が同乗できない場合には、頭を車両後側にして載せ、車内のバックミラーで利用者の様子がうかがえるようにします。
頭を後ろ側にするのは基本対応と異なりますが、ご本人の様子を確認しないままの搬送はリスクが高いため、この場合致し方なしです。
まとめ
以上のように、ストレッチャー搬送には様々な注意が必要となるため、作業負荷が高くなり、体力も使います。機材自体が高額なこともありますが、機材使用料を高く設定している介護タクシー業者が多いです。
業者選びに際しては、費用面の確認も大事ですが、大切なご家族を安心して任せられる業者かどうかの見極めも重要だと思います。
上記は私の場合の対応ですが、これらの点への気配りがなされているか、あるいはより細やかな気遣いがなされているかなど、参考にしてみてください。



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