新たなアイテムを導入しました。スクープストレッチャーです。救助などの仕事の経験がない方はまずご存じないと思いますが、体の両側から挟み込んで掬い上げるようなイメージのストレッチャーです。例えば、少しも体を動かすことができない人を搬送する場合などには最適です。
介護タクシーの仕事を教えてくれた先輩事業者の方から、あれば大いに役立つと言われていたものの、高額なこともあり最初からそこまで準備しなくていいかと思っていました。が、いざ仕事を始めてみるとスクープがあったらよかったと感じることが何度かあったので、思い切って買うことにしました。

足・腰・お尻などが痛くて立ち上がれない方や、寝たきり状態が長くて筋力がない方などから、「病院に行きたいのだが動けない」というご依頼をいただくことがあります。通常は布タイプの簡易ストレッチャーで運び出しますが、運ばれる方の中には怖いと訴えられる方がいらっしゃいます。ハンモックで寝ているような感じのまま運ばれますので、特に運び手が少ない場合には体勢が不安定になることがあります。運んでいる側も不安定さからくる持ちにくさを感じる場合がありますので、運ばれるご本人が不安を感じられることがあるのも十分わかります。そうでなくても、体の下側を支えられないまま持ち上げられているため、フワフワした感覚の気持ち悪さから不安が募るでしょう。
簡易ストレッチャーの特徴

利点
・安価
・軽い
・小さく折りたためるので保管スペースがいらない
・対応に大きな手間がかからない
・搬送形態を変えやすいので、搬送の自由度が高い
難点
・背中が丸まるなど、体勢が不安定になりがち
・しっかりと支持されていない状態で運ばれるので不安な感じがある
その点、スクープストレッチャーは金属と樹脂からできている堅牢な構造です。しっかりと支持された板の上で運ばれるので、不安定さからくる怖さがありません。背中が丸まることもありませんので、少しでも腰を曲げると痛いような方でもそのまま掬い上げて搬送することができます。
何よりスクープストレッチャーの最大の利点は、担架への移乗が楽にできることです。ベッドで動けない方を運ぼうとすると、何かに移し替える必要があります。通常のパターンは、ベッド→簡易ストレッチャー(最悪バスタオルなどでも)→ストレッチャーです。その移し替えの度に、利用される方は移乗による様々なストレスに晒されます。その点、スクープストレッチャーがあれば、ベッド→スクープストレッチャーの一発で完了です。正確には、最終的にスクープストレッチャーをストレッチャーに載せますが、運ばれている人には何ら移乗のストレスがかかりません。運ばれる方にとっては、最もストレスの少ない方法です。
スクープストレッチャーの難点を挙げるとするならば、大きさと重さでしょう。人が寝たまま運ばれる面積を持った頑丈なつくりの担架ですので、搬送スペースの制約は受けます。例えば、幅狭廊下での直角動線や、戸建てのコの字型階段などでは使用が難しくなるかもしれません。
また、ストレッチャー自体17kgありますので、運ばれるご本人の体重がプラスされると結構な重さになります。
スクープストレッチャーの特徴

利点
・担架への移乗が楽にできる
・搬送中の不安定感がないため、運ばれる側も運ぶ側も搬送しやすい
難点
・搬送スペースの制約を受ける
・重い
・保管場所が必要
上記のように書くとスクープストレッチャーのメリットは少ないように見えますが、搬送を担当する者からすると、利点2つの有効性はいずれも非常に大きいです。何よりも、利用される方に余計な負荷を与えないで済むところがよいです。
利点難点はそれぞれありますが、いずれにしろ搬送の選択肢が一つ増えたことはよいことです。より安全に、そしてストレスなく搬送できる幅が広がりました。お客様ごとに制約条件は異なりますが、その都度ベストな搬送方法を選択ができます。
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